住んで最悪だった場所の話。
どうも、バナナの皮です。
住んで最高!な場所は正直無いです。
今後あるかもしれませんが、いま現時点では巡り会えていません。
住んで最悪だったTOP1は
とある住宅街の長屋の一軒家でした。
ちなみに借家。
自転車で10分圏内に駅、スーパー、ホームセンター、ショッピングモール、各病院が揃っており
住むには困らない場所でした。
周りの方はご年配の方が多く
静かそうだし庶民的で良いじゃねえか、と思っていた
のも束の間だった。
天井を時に走り回り、時にけたたましく鳴き叫びながら乱闘しだすネズミ。
隣からクシャミやテレビの音が聞こえるほどの壁の薄さ。
水の入ったバケツを持ち
ランダムに人の家の玄関先に水をぶっかけるお婆ちゃん。
玄関に仁王立ちで呻き声をあげながら外を見ている半裸のお爺ちゃん。
どうやら妖怪ランドに住んでしまったようだ。
夜中にコンビニに行こうもんなら水掛け婆ちゃんと半裸爺ちゃんの祭り状態である。
だが住んでしまった以上
また引っ越しという訳にもいかず
その生活に慣れる他無かった。
家も欠陥だらけで苦労したが
利便性の良さだけが救いだった。
そんなある日のことだ。
家のインターホンが鳴った。
基本的にインターホンは出ないのだがお婆ちゃんが二人カメラの前にいたので
住民の方かと思いインターホンを出た。
すると「この付近の方々に街のアンケートを行っております、5分ほどお時間頂けますか」とのこと。
表に出た。
腰の曲がったお婆ちゃんが街のアンケートを聞くために家を回ってるなんて聞いたら出るしかねえだろう。涙ぐましい。
表に出るとお婆ちゃん二人はニッコリと笑って「ありがとうございます、ではすぐに終わりますので、アンケートお答え頂ければと思います」と言われ私は了承した。
「人生の中で、辛い時、しんどい時、どうやってその気持ちを切り替えますか」
こいつ、騙しやがったな?
ニコやかに話していた私の顔にシワが寄った。
これは街のアンケートなんかじゃない。
おそらく、とゆうか間違いなく勧誘である。
お婆ちゃん達のために、と思った私の中にあった優しい感情は一瞬で消え去った。
「これ街のアンケートですか?」
「街の方にアンケートを取っています」
ほう。
「他のこと考えて切り替えます」
「強い心をお持ちなんですね、ですが人は弱いものd「ギャンギャン!ギャンギャンギャンギャンワオオオオオオオオン!!!」
2階のイッヌが限界を迎えて吠え散らかした。
「人間よりか弱い子が鳴いてるので失礼してもいいですか」
「ワオオオオオオオン!!!!」
「せめてこれを(冊子)」
「結構でs「ワオオオオオオオオオオオン!!!!!オンオン!」
ここにきてうちのイッヌの初の遠吠えである。
扉をすぐさま締め、階段の下からイッヌの遠吠えを録音した。なんて可愛い遠吠えなんだ。
その後、ポストに月1で謎の冊子と手紙が入っていたが見ずに捨てた。
引っ越す時の下調べって大事。